巷に騒がれる、役所広司殿:トイレの清掃員を演じて世界の頂に立ち、映画の力について語られたことについて、
さても気になる話じゃ!今宵はこの御方を追ってみようぞ!
【略歴】
- 1956年1月1日、長崎県諫早市のお生まれ
- 本名は橋本広司と申される
- 千代田区役所に勤めた後、無名塾へ入られた
- 1979年、映画『闇の狩人』に出演
- 1996年、映画『Shall we ダンス?』に杉山正平役で出演
- 1997年、同作で第20回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞
- 同じ年、映画『うなぎ』に出演。同作はカンヌでパルム・ドールを受けた
- 2019年、映画『孤狼の血』で第42回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞
- 2023年、映画『PERFECT DAYS』で第76回カンヌ国際映画祭 男優賞
- 2024年、同作で第47回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞
【トイレの清掃員を演じて、世界の頂へ】
「役所広司殿は何を成した御方か」——これを調べに来られた御方へ。
2023年、この御方は……第76回カンヌ国際映画祭の男優賞を受けられた。
日本人の受賞は、……2004年の柳楽優弥殿以来、19年ぶり2人目でござる。
その作が、また良い。……題は『PERFECT DAYS』。
監督は『パリ、テキサス』のヴィム・ヴェンダース殿。……そして、この御方が演じた役がこれじゃ。
東京・渋谷で、トイレの清掃員として働く男・平山。
……お主、驚かれたか。
英雄でも、王でも、名匠でもない。……毎日、便所を磨く男でござる。
名も知られず、誰に讃えられるでもない仕事じゃ。……世の中を静かに支えておる、あの手の仕事でござる。
台詞も少ない。派手な見せ場も無い。……ただ、朝起きて、掃除をして、木漏れ日を見上げる日々じゃ。
同じ朝が繰り返され、同じ道具で同じ場所を磨く。……起伏を作らぬことこそが、この役の難しさでござった。
その静かな役で、世界の頂を取られた。
考えてもみられよ。……大声を出さず、泣き崩れもせず、審査員を唸らせたのでござる。
同じ映画祭では、宗教者による審査員賞も併せて獲っておる。……静かな作が、二つの評を得たわけでござる。
派手な役でなくとも、頂には届く……役の大小と、芝居の大きさは別物なのでござる。
【彼がいなかったら、この映画は世に出なかった】
さて、この御方が壇上で述べた言葉が、実に良い。……誰に礼を言うたかを見られよ。
まず客へ。
「『PERFECT DAYS』を観てくださったお客さん、ここにいらっしゃると思いますけど、本当にありがとうございました」
この御方らしいのは、次でござる。……続いて向かった先が、意外な相手であった。
「この映画を製作した柳井康治さんに心から感謝したいと思います。彼がいなかったらこの映画は世に出ることはなかったと思います」
……製作者でござる。
画面には映らぬ、金と企てを担う側の人じゃ。
役者が真っ先に名を挙げる相手ではない。……だがこの御方は、作が世に出た理由から語り始められた。
その次が監督と脚本、そして撮影の御方。
「平山という魅力的な男を書いてくださってありがとうございました。監督とカメラマンのフランツがこの平山という男に導いてくれました」
……導いてくれました。
己が役を作ったとは、言われぬのじゃ。
……賞は自分の芝居に贈られたはずでござるのに。
そして結びが、また人柄を映す。
「この作品に参加したスタッフ・キャストと、心配ばかりかけている僕の事務所のスタッフ、妻に感謝したいと思います」
……心配ばかりかけている。
世界の頂に立った夜に、身内へ詫びを添えておられる。
長い役者人生を支えた者たちへ、まず頭を下げる。……この順序に、この御方の四十年が見えるようでござる。
礼の順番に人柄は出る……客、作り手、そして身内。己の名は最後まで出てこぬ。
【未来予想図-区役所から来た人が、頂に立たれた】
この受賞から一年、この御方は……『PERFECT DAYS』と共に世界を旅されることになる。
テルライド、トロント、サンセバスチャン、台北。……米国のアカデミー賞にも、日本代表として名を連ねられた。
米国での興行は、名だたる日本映画の記録をも上回ったという。……静かな一作が、海の向こうで長う掛かり続けたのでござる。
そして翌2024年、再びカンヌの壇上へ。……今度は女優賞の贈り手としてでござる。
その折に寄せた言葉が、この稿の締めにふさわしい。
「この1年、映画とともにいろんな国をまわって“映画の力”というものを実感しました」
「それは国境を越え、価値観を超え、私たちを結びつけてくれます」
そして、この一節じゃ。
「映画は、他人の痛みを感じる心を育ててくれるものだと思います」
……他人の痛みを感じる心。
お主、これがどれほど深い言葉か分かられるか。
映画とは、他人の人生を二時間だけ生きる仕掛けでござる。……知らぬ土地の、知らぬ暮らしの、知らぬ痛みを、我が事として味わう。
自分では決して選ばぬ人生を、座ったまま経験できる。
それを繰り返した者は、……現に隣におる人の痛みにも、気づけるようになる。
物語は、人の心を柔らこうする稽古でもあるのじゃ。
この御方は、こうも続けられた。
「この力を必要とするひとが、世界にはたくさんいます。私たちは連帯し、高めあって、そして伝え続けなくてはいけません」
「映画のもつ美しい力を信じる心がある限り、きっと乗り越えられると私は信じています」
——さて、ここからは吾輩の見立てでござる。
この御方の芸名は、勤めておられた役所から取られておる。
……頂に立った今も、その名を名乗り続けておられるのじゃ。
変える機会は、いくらでもあったはずでござる。
世界の映画祭で賞を受けた御方でな。
……それでも、勤め人であった頃の名を捨てておられぬ。
ここに、この御方の芯があると吾輩は見る。
受けられた役を思い出してみられよ。
……カンヌで賞を得たのは、清掃を生業とする男の役であった。
英雄でも天才でもござらぬ。
毎朝同じ道を掃き、同じ空を見上げる男でござる。
その役で世界の頂に立たれたのは、偶然ではあるまい。
……普通の勤めを知っておる人にしか、あの役は出せぬのじゃ。
そして、この御方はこう語っておられる。
ならば、この御方の先はこうなろうと吾輩は見る。
……大きな役よりも、名も無き人の役で長う語られるのではないか。
英雄を演じられる者は多い。
だが、名も無き人を主役に見せられる者は少ないゆえな。
もっとも、これは吾輩が勝手に描いた図でござる。
だが翌年、この御方は賞を贈る側として舞台に立たれた。
……受け取った者は、渡す側に回る。よき巡りでござる。
普通の勤めを知る者にしか、名も無き人の役は出せぬのでござる。
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【吾輩からの一言】
人前に立つ御方々を見て、生まれつきと思うてはならぬ。皆、手をかけておられるのでござる。
とはいえ、店に通う暇はなかなか取れぬもの。……家で使える器も出ておってな。
英国の美容機器の専門店でござる。まずは見てみられよ。
【カンヌで男優賞!?19年ぶり2人目についてのまとめ】
今回は役所広司殿について調査してみた!
役所広司殿とカンヌについて、四つに絞ってみようぞ。
一つ。2023年、第76回カンヌ国際映画祭で男優賞。日本人では柳楽優弥殿以来19年ぶり2人目でござる。
二つ。作は『PERFECT DAYS』。演じたのは渋谷でトイレの清掃員として働く男・平山じゃ。
三つ。受賞のスピーチでは客、製作者、監督と脚本、撮影、そして身内へと礼を重ねられた。
四つ。翌年のカンヌでは「映画は、他人の痛みを感じる心を育ててくれるもの」と語られた。
女優賞の贈り手として、壇上に戻られた折のことじゃ。
……お主、この御方の凄みが見えられたか。
吾輩が唸ったのは、選んだ役でござる。
60を越え、名声も実績も十分な御方が、……台詞の少ない清掃員の役で世界へ出た。
英雄を演じれば拍手は取れる。……だが名も無き人の日々を演じ切るのは、はるかに難しい。
見せ場が無い分、誤魔化しが利かぬでな。
そしてその御方が語る言葉が、……他人の痛みを感じる心。
名も無き男の日々を演じた人だからこそ、……その言葉に嘘が無いのでござる。
壇上の輝きより、平山の朝の方が本物に見える。……そう思わせるのが、この御方の芝居でな。
大きな声より、静かな日々の方が遠くまで届く……この御方の芝居が、そのまま証でござるよ。
吾輩は役所広司殿に対して、名も無き人の日々を演じ切る者こそ、真の大役者でござる、と思ったんだがお主は役所広司殿についてどう思ったかな?
世の中にはまだまだ、知られておらぬ話が溢れておる。
引き続きこの書記にて調べ、書き記していく所存ゆえまた応援のほどよろしくお頼み申す!
それではまた次の記事にて会おう!
嘘か誠かの判断は自己責任にて!
引いた言葉の出どころ
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