巷に騒がれる、犬飼貴丈殿:人物像の描かれておらぬ役と、裏の設えを渡された役の両方について、
さても気になる話じゃ!今宵はこの御方を追ってみようぞ!
【略歴】
- 1994年6月13日、徳島県のお生まれ
- 2012年、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにてグランプリを受けられる
- 2017年、『仮面ライダービルド』にて初主演を務められる
- 2019年、連続テレビ小説『なつぞら』にて山田陽平を演じられる
- 2021年、大河ドラマ『青天を衝け』に出演される
- 2025年、連続テレビ小説『おむすび』にて杉沢聡を演じられる
【犬飼貴丈の朝ドラ1本目なつぞら-描かれておらぬ兄を演じた】
犬飼貴丈殿の朝ドラは、2度ござる。
2019年の『なつぞら』と、2024年度後期の『おむすび』じゃ。
まずは1本目、『なつぞら』の山田陽平から参ろう。
ヒロインのなつ(広瀬すず殿)の幼なじみ・山田天陽の兄でござる。
この兄の持ち場を、ご本人はこう説いておられる。
「僕が演じる山田陽平は、主人公の奥原(坂場)なつ(広瀬すず)に大事なことを告げる役割が多かったように思います」
――大事なことを告げる役。
弟が北の地で生きると決めた折も、その報せを家族として運んだ。
そして、いちばん重い報せも、この兄が運ぶことになる。
「最も印象深かったのは、陽平自身も、天陽の死を受け入れられていない状況にも関わらず、なつにそれを知らせるシーン」
――己が受け入れられておらぬことを、人に伝える。
これほど難しい芝居もござるまい。
……ところが、この御方はそこで別の難儀にも当たっておられた。
「天陽の死を伝える時に僕自身が苦労したのは、陽平の人物像に迫るシーンの少なさです」
お主、ここでござる。
――人物像に迫る場面が少ない。
陽平という男が何を思い、どう生きてきたかを描く場面が、台本に無いのでござる。
それでいて、最も重い一言を託される。
ならばどうするか。この御方の答えが、これじゃ。
「描かれていない分、自分で彼の人物像を補完しながら演じないと、と思ったんです」
――己で埋める。
だが、ここからが肝でござる。埋めれば良いというものではない。
「変に作り過ぎてしまわないように、台本の行間までをしっかりと読み込んで、自分が作りあげた陽平が勝手に独り歩きしないように注意しましたね」
……己が作った陽平が、勝手に独り歩きせぬように。
空白を埋める時、演者はいくらでも盛れてしまう。
だが盛りすぎれば、それは作り手の描いた男ではのうなる。
ゆえに行間を読む。書かれておらぬ所を、書かれた所から推し量る訳でござる。
そうして臨んだ、あの報せの場面。
「本当のことを伝えなきゃいけないんだけど、言いづらい葛藤、形にならない部分を意識してお芝居したのを覚えてます」
ちなみにこの御方、途中から加わった身であったという。
「ヒロインの広瀬さんは、本物のなつみたいな、本当に人懐っこくて誰にでも平等に接する方で。途中から入ってきた僕が居づらくならないような雰囲気を作って下さったりして」
【おむすびでは裏設定の紙を渡された-助けられたと語る】
さて、それから約6年。2本目の『おむすび』でござる。
報せを受けた折の心持ちが、よい。
「朝ドラは『なつぞら』に続いて約6年ぶり。最初に『おむすび』出演のお話をいただいた時は、朝ドラにまた帰ってこられたんだなという喜びがありましたね」
――帰ってこられた。
一度きりの場ではなく、戻る場として捉えておられる訳でござる。
演じたのは杉沢聡。病院に勤める言語聴覚士じゃ。
「話す」「聞く」「食べる」の手当てを担う生業でござる。
無論、この御方はまた備えから入られた。
「友人の医師にこういう役をやるんですっていう相談をして、所作などを教えてもらったりしましたね」
……そして今度は、思わぬ助けが先に届いた。
「杉沢の人物像、表には出ない裏設定をまとめた資料を、撮影が始まる前にプロデューサーさんからいただいていて」
その紙には、何が書かれておったか。
「それには杉沢がなぜ言語聴覚士という仕事を選んだのかというようなバックボーンが書かれていました」
――なぜこの生業を選んだのか。
画面には一度も出てこぬ来し方でござる。
そして、この御方の受け取りようをご覧あれ。
「そういう設定や事前の認識があったから、杉沢という人物を深く知ることができて役に入り込めたというか…、彼が何を大事にしていて何をしたいかが理解できたので、演じるうえですごく助けられました」
――すごく助けられました。
お気づきであろうか。1本目とちょうど裏表でござる。
『なつぞら』では書かれておらぬ分を己で埋めねばならなんだ。
『おむすび』では、その埋めるべき中身を先に手渡された。
……同じ演者が、無い場合と有る場合の両方を味わうた訳でござる。
ゆえにこの「助けられました」の一言には、実感の重みがござる。
なお、役との縁もあった。
「実は彼は、ロックとコーヒーが好きなんです。僕自身も楽器を弾いたりバンドをやっていたので、杉沢に親近感を感じるというか、役と自分がリンクしている感覚がありますね」
そして、この役を通して得たものを、こう語っておられる。
「患者さんは「患者さん」である前に一人の「人」であって、それぞれに人生があるんだという、そういう忘れがちな感覚に気付かされましたね」
【未来予想図-空白を埋める手つきの丁寧な御方】
さて、ここまでを一度まとめておこうぞ。
――犬飼貴丈殿の朝ドラは2度。『なつぞら』の山田陽平と、『おむすび』の杉沢聡でござる。
1本目は人物像に迫る場面が少ない役で、己で補いながら演じられた。
2本目は裏の設えを記した紙を先に渡され、「すごく助けられました」と語っておられる。
さて、ここからは吾輩の見立てでござる。
この御方は、空白を埋める手つきの丁寧な御方だとみる。
根拠は、あの一言でござる。
「自分が作りあげた陽平が勝手に独り歩きしないように注意しましたね」
……役の空白を前にして、演者は二通りに分かれる。
一つは、埋めずに置く者。書かれておらぬのだから、と素通りしてしまう。
もう一つは、埋めすぎる者。己の思いつきで人物を膨らませ、作り手の描いた筋から外れてゆく。
この御方はどちらでもない。埋めるが、行間から外れぬよう埋める。
そして、その手つきが正しかったことは、2本目で裏付けられておる。
作り手の側から渡された紙にも、やはり画面に出ぬ来し方が書かれておった。
――つまり、作り手もまた「そこは要る」と思うておったのでござる。
1本目でこの御方が己で埋めようとしたのは、まさにその部分じゃ。
ゆえに吾輩はこうみる。
この御方は、台本に書かれた分だけを演じる役者ではござらぬ。
書かれておらぬところを、書かれたところから読み取って立てる御方でござる。
……そういう者が演じるゆえ、一場面しか出ぬ人物にも来し方が見えるのでござるよ。
空白は埋めねばならぬ。ただし、書かれた所から外れぬように
PR(広告を含みます)
【吾輩からの一言】
人前に立つ御方々を見て、生まれつきと思うてはならぬ。皆、手をかけておられるのでござる。
とはいえ、店に通う暇はなかなか取れぬもの。……家で使える器も出ておってな。
英国の美容機器の専門店でござる。まずは見てみられよ。
【朝ドラは2度!?書かれておらぬ分を己で埋めたについてのまとめ】
今回は犬飼貴丈殿について調査してみた!
一つ。犬飼貴丈殿の朝ドラは2度。2019年『なつぞら』の山田陽平と、2025年『おむすび』の杉沢聡でござる。
二つ。前者では「陽平の人物像に迫るシーンの少なさ」に苦労し、己で補いながら演じられた。
三つ。その際「自分が作りあげた陽平が勝手に独り歩きしないように注意しましたね」と語っておられる。
四つ。後者では「表には出ない裏設定をまとめた資料を……プロデューサーさんからいただいていて」とのこと。
五つ。そのおかげで「彼が何を大事にしていて何をしたいかが理解できたので、演じるうえですごく助けられました」という。
吾輩は犬飼貴丈殿に対して、書かれておらぬ所を、書かれた所から読み取って立てられる御方、と思ったんだがお主は犬飼貴丈殿についてどう思ったかな?
世の中にはまだまだ、知られておらぬ話が溢れておる。
引き続きこの書記にて調べ、書き記していく所存ゆえまた応援のほどよろしくお頼み申す!
それではまた次の記事にて会おう!
嘘か誠かの判断は自己責任にて!
引いた言葉の出どころ
関連記事

