巷に騒がれる、鈴木保奈美殿:娘の支えになる家を作った母と、息子の結婚を許さぬ母の、両方を背負われた話について、
さても気になる話じゃ!今宵はこの御方を追ってみようぞ!
【略歴】
- 1966年8月14日、東京都のお生まれ
- 1986年、俳優として世に出られる
- 1988年、連続テレビ小説『ノンちゃんの夢』に出演される
- 1999年、大河ドラマ『元禄繚乱』に出演される
- 2011年、大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』にて市を演じ、語りも務められる
- 2017年、連続テレビ小説『わろてんか』にて藤岡しずを演じられる
- 2022年、連続テレビ小説『ちむどんどん』にて青柳重子を演じられる
【鈴木保奈美の朝ドラわろてんか-娘の支えになる家を作った母】
鈴木保奈美殿の朝ドラは、3度ござる。
1988年の『ノンちゃんの夢』、2017年の『わろてんか』、2022年の『ちむどんどん』じゃ。
談話が残っておるのは後の2本ゆえ、そちらを追ってみようぞ。
まずは『わろてんか』の藤岡しず。ヒロインのてん(葵わかな殿)の母でござる。
藤岡屋は京の老舗の薬種問屋。大店の奥方ゆえ、装いも相応に華やかであった。
「しずも大店の奥様にふさわしい素敵な着物を用意していただけて、それを着ているだけで嬉しかったものです」
さて、この御方の役への入り方が面白い。
撮影の初めの頃、京でのロケがあった。その空き時間に何をなさったか。
「空き時間に一人で散歩をしましたが、古い通りは呉服屋さんやお茶屋さんなど職業ごとに並んでいた名残りが感じられ、そんな町並みから当時の藤岡屋のたたずまいを想像してみたり」
お主、ここでござる。
――町を歩いて、店の佇まいを想像する。
台本から役を作るのではのうて、役が住まう町から入っておられる。
「ごく自然に役になじんでいくことができて、京都はやっぱりいいなと実感しました」
無論、備えも要った。
「京ことばも初めてなのでずいぶん練習をしました」
……そして、この母役に込めた狙いが、実に明快でござる。
「序盤は藤岡家が中心の物語で、ヒロインのてんがどんな幼少期を過ごしたのかということがとても重要ですから、とにかく温かくて家族がしっかりとまとまっていること」
「お嫁に行った後も彼女の心の支えになるような家にしたいと思っていました」
――嫁いだ後も支えになる家。
これは、なかなかの心構えでござるよ。
朝ドラの序盤の家というものは、物語が進めば画面から消えてゆく。
だが消えた後も、ヒロインの内側に残り続ける。
その「残るもの」を作るのが己の役目だと定めておられる訳でござる。
そして、その家を束ねておったのは父であった。
「そこで頼りになったのが父親の儀兵衛を演じられた遠藤憲一さん。存在感が大きくて、それが藤岡家を一つにまとめていました」
「てんの祖母役の竹下景子さんの存在も大きかったですね」
……己ひとりで家を作ったとは、やはり言うておられぬ。
【ちむどんどんでは最大の敵-怖いだけではない母】
さて、5年後の『ちむどんどん』でござる。ここでの役どころは、一変する。
演じたのは青柳重子。青柳和彦(宮沢氷魚殿)の母じゃ。
作り手から渡された役の説明が、なかなか強烈でござった。
「プロデューサーの方から彼女について、比嘉暢子(黒島結菜)と和彦の結婚を認めない、二人にとっての“最大の敵”とお話いただきました(笑)」
――最大の敵。
前の作では娘の支えになる家を作り、今度は若い二人の前に立ちはだかる。
同じ「母」でありながら、向きが正反対でござる。
だが、この御方は台本を読んでこう受け取っておられる。
「とはいえ台本を読むと怖いだけのキャラクターではなく、とぼけた部分もあって、これまでの登場人物にはいない、異質なテンポ感を持っているような人物として描かれていました」
ゆえに、作り方もこうなる。
「沖縄や鶴見のみなさんが、地に足のついた印象がある中、重子さんはちょっと浮き世離れした雰囲気を出せるように意識しています」
――周りが地に足を着けておるなら、己は浮かせる。
画面の中での己の置き所を、よう心得ておられるのでござる。
劇中、重子は中原中也の詩を口ずさむ。この御方は、その詩の読み方にも一家言お持ちじゃ。
「読み手が自由にその世界を楽しめるのが彼の詩の魅力だと思います」
……さて、ここからが本題でござる。
なぜ重子は結婚を許さぬのか。
作り手は「最大の敵」としか言わなんだ。そこを、この御方は己で掘っておられる。
「まず母親の心情として息子を取られたくないという思いがあるから。相手が誰であれ、認めたくないのだと思います」
そして、もう一つ。ここが見事じゃ。
「息子が沖縄から東京に帰ってきたとき、きっと成長して戻ってきたんですよね。貴重な時間を自分が共有できなかったことが心残りでならない。その後悔に折り合いをつけられずにいて、結婚に反対しているのだと思います」
――共有できなかった時間への後悔。
つまり重子が敵対しておるのは、目の前の娘ではない。己が居合わせなんだ歳月なのでござる。
ご本人も、はっきりこう言い添えておられる。
「彼女個人に対しての抵抗感ではないんです」
……嫌われ役に、こういう裏を書き足せる御方は多くござらぬ。
【未来予想図-嫌われ役の裏まで書き足す御方】
さて、ここまでを一度まとめておこうぞ。
――鈴木保奈美殿の朝ドラは3度。談話が残るのは『わろてんか』と『ちむどんどん』でござる。
前者では「お嫁に行った後も彼女の心の支えになるような家にしたい」と願う母を、
後者では作り手に「最大の敵」と言い渡された母を演じられた。
さて、ここからは吾輩の見立てでござる。
この御方は、嫌われ役の裏まで書き足す御方だとみる。
根拠は、重子の掘り方でござる。
「結婚に反対する母」は、放っておけばただの障害物になる。
物語の上では、それで事は足りるのじゃ。
だがこの御方は、そこで止まらなんだ。
息子と居合わせなんだ数か月への後悔という、台本には無い理由を据えられた。
……すると、どうなるか。
敵は敵でなくなる。ただ、折り合いのつかぬものを抱えた人になる。
そして思い返せば、『わろてんか』でも同じことをしておられた。
母の役を「優しい母」で済ませず、嫁いだ後まで効く家を作ろうと定めておられた。
――どちらも、画面に映らぬ時間の方を作っておられるのでござる。
ゆえに吾輩はこうみる。
この御方が演じる人物は、退場した後にこそ効いてくる。
……観る者の胸に何かを残すのは、たいてい画面に映らなんだ部分でござるよ。
嫌われ役に理由を与えれば、その者はもう敵ではのうなる
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【吾輩からの一言】
人前に立つ御方々を見て、生まれつきと思うてはならぬ。皆、手をかけておられるのでござる。
とはいえ、店に通う暇はなかなか取れぬもの。……家で使える器も出ておってな。
英国の美容機器の専門店でござる。まずは見てみられよ。
【朝ドラは3度!?支える母と阻む母を演じたについてのまとめ】
今回は鈴木保奈美殿について調査してみた!
一つ。鈴木保奈美殿の朝ドラは3度。『ノンちゃんの夢』『わろてんか』『ちむどんどん』でござる。
二つ。『わろてんか』では京の老舗の奥方・藤岡しずを演じ、京ことばも初めてゆえずいぶん練習されたという。
三つ。その母役に込めた狙いは「お嫁に行った後も彼女の心の支えになるような家にしたい」であった。
四つ。『ちむどんどん』では作り手から「二人にとっての“最大の敵”」と説明された役を任された。
五つ。その反対の訳を「貴重な時間を自分が共有できなかったことが心残りでならない」と読み解いておられる。
吾輩は鈴木保奈美殿に対して、画面に映らぬ時間の方を作っておられる御方、と思ったんだがお主は鈴木保奈美殿についてどう思ったかな?
世の中にはまだまだ、知られておらぬ話が溢れておる。
引き続きこの書記にて調べ、書き記していく所存ゆえまた応援のほどよろしくお頼み申す!
それではまた次の記事にて会おう!
嘘か誠かの判断は自己責任にて!
引いた言葉の出どころ
NHKアーカイブス(鈴木保奈美|人物・連続テレビ小説『わろてんか』『ちむどんどん』ほか)
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