
メニューが読めなくても、指させば頼める。それでいいんだ。
海外のレストランで英語がうまく言えるか不安。メニューも読めないし、何を聞かれるかも分からない。——そこでここに来たんだと思う。
先に結論を言うよ。注文の流れは決まっている。そして、読めなくても指させば頼める。必要なのは、流れを知っておくことと、困ったときの一言だけだ。
ただ、レストランには入国審査やホテルと違う難しさがある。審査は答えるだけ、ホテルは頼むだけでよかった。でもレストランは「選んで、決めて、伝える」——やることが多いんだ。
私は大洋州の島国で2年、ニュージーランドで1年、イギリスで1年半暮らした。そのとき実感したのは、専門の話をしている限りは意外と通じたのに、雑談のほうがずっと困ったということだった。レストランは、その雑談に近い場所だよ。だからこそ型を持っておくと楽になる。
注文までの流れと、その場の英語
順番はだいたいこうなる。先に知っておけば、聞き取れなくても推測が効く。
- ①入店・人数を伝える
- ②席へ案内される
- ③飲み物を聞かれる
- ④料理を注文する
- ⑤途中で様子を聞かれる
- ⑥会計する
①入店|人数を言うだけでいい
- Two, please. … 2人です
- A table for two, please. … 2人席をお願いします
- Do you have a table available? … 空いている席はありますか
- I have a reservation under Tanaka. … 田中で予約しています
Two, please. の一言で通じる。指を2本立てれば、もっと確実だ。
②案内されるとき|言われる言葉
- Follow me, please. … こちらへどうぞ
- Inside or outside? … 中と外、どちらにしますか
- It’ll be about ten minutes. … 10分ほどお待ちください
③飲み物|たいてい最初に聞かれる
- Can I get you something to drink? … お飲み物はいかがですか
- Just water, please. … お水だけお願いします
- Could I have a moment? … 少し考えさせてください
最後の一言は覚えておくと本当に楽だ。まだ決まっていないと言えれば、慌てずに済む。
④注文|これだけで足りる
- I’ll have this one, please.(指を差して)… これをお願いします
- I’ll have the chicken, please. … チキンをお願いします
- Same for me, please. … 私も同じものを
- That’s all, thank you. … 以上です
I’ll have this one. と指差しで、注文は成立する。料理名が読めなくても、まったく問題ない。
⑤途中で聞かれること
- How is everything? … お味はいかがですか
- Good, thank you. … おいしいです(これで十分)
- Can I get you anything else? … 他に何かいかがですか
- No, thank you. … 大丈夫です
How is everything? は必ずと言っていいほど来る。Good, thank you. を用意しておけば、詰まらない。
メニューが読めないときは、どうするか
ここがいちばん不安なところだと思う。私の答えははっきりしている。
読めなくていい。指させばいい
I’ll have this one, please. と指を差す。これで注文は終わる。
格好が悪いと思うかもしれない。でも店の人は毎日それを見ている。読めないことより、何も言えずに固まるほうが困らせるんだ。
おすすめを聞いてしまう
- What do you recommend? … おすすめは何ですか
- What’s popular here? … 人気なのは何ですか
- What’s this?(指差して)… これは何ですか
What do you recommend? は、この場面の万能の一手だ。自分で選ばなくて済むうえに、会話も生まれる。
中身を確かめる
- Does it have meat in it? … 肉は入っていますか
- Is it spicy? … 辛いですか
- Is this enough for one person? … 1人分として足りますか
- How big is it? … どのくらいの量ですか
最後の2つは、意外と役に立つ。量が想像と違って食べきれない、というのは旅先でよくあるからね。
私が困ったのは、こういう場面だった
私は島での2年で気づいたことがある。専門の話をしている限りは、意外と通じたんだ。コンピュータの用語はもとが英語だし、お互い何の話か分かっているからね。
困ったのは、むしろ雑談のほうだった。共通の土台が無いから、単語が聞こえても話に入れない。
レストランは、その雑談に近い。だからこそ型を持っておくと、ぐっと楽になる。その場で考えて作ろうとするから、詰まるんだ。
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★食べられないものを伝える|ここは慎重に
ここだけは、他の項目と分けて書きたい。体に関わることだからだ。
苦手なものを伝える
- I don’t eat pork. … 豚肉は食べません
- I’m vegetarian. … 菜食です
- Could you make it without onions? … 玉ねぎ抜きにできますか
- No coriander, please. … パクチーは抜いてください
アレルギーを伝える
- I’m allergic to nuts. … ナッツのアレルギーがあります
- I have a food allergy. … 食物アレルギーがあります
- Does this contain any nuts? … これにナッツは入っていますか
★英語だけに頼らないでほしい
言い方は上に書いたけれど、アレルギーがある人は、英語で伝えるだけにしないでほしい。
発音が伝わらないこともあるし、店の人が聞き間違えることもある。調理の場に伝わらないことだってある。
母語と英語を併記した紙やカードを用意して、見せるのが確実だ。私は「言葉が満足に通じなくても、気持ちは通じる」と何度も書いているけれど、ここだけは気持ちで補ってはいけないところだと思っている。
重い症状が出る可能性がある人は、渡航前に医療の専門家に相談して、現地での備えまで含めて準備してほしい。この記事は英語の言い方しか書けないからね。
困ったときに、これだけは言えるように
料理が来ない
- Excuse me, could you check my order? … 注文を確認してもらえますか
- I ordered about thirty minutes ago. … 30分ほど前に注文しました
責める言い方をしなくていい。確認してほしい、と頼む形にするほうが早く動いてもらえる。
違うものが来た
- Sorry, I think this is not what I ordered. … 注文したものと違うようです
- I ordered the chicken, not the fish. … 魚ではなくチキンを頼みました
店員を呼ぶ
- Excuse me. … すみません
- Excuse me, when you have a moment. … 手が空いたときに
日本のように大声で呼ぶ習慣が無い店も多い。目を合わせて、軽く手を挙げるのが伝わりやすいよ。
聞き取れなかったとき
- Sorry? … もう一度お願いします
- Could you say that again, please? … もう一度言っていただけますか
- Could you write it down? … 書いていただけますか
私が長い留学生活でいちばん役に立ったのは、分からないときに「分からない」と言えるようになったことだった。
レストランでも同じだ。分からないまま適当にうなずくと、頼んでいないものが来る。私は島での2年、その相槌でやり過ごす癖をずっと持っていたから、よく分かるんだ。
会計と、店を出るとき
会計を頼む
- Could I have the bill, please? … お会計をお願いします
- Check, please. … お会計を(くだけた言い方)
- Can we pay separately? … 別々に払えますか
- Can I pay by card? … カードで払えますか
席で払う店と、レジで払う店がある。分からなければWhere do I pay?(どこで払いますか)と聞けばいい。
請求がおかしいとき
- Excuse me, could you check this? … これを確認してもらえますか
- I don’t think we ordered this. … これは頼んでいないと思います
言いにくく感じるかもしれないけれど、その場で言うのが一番早い。後から気づいても、もう戻れないからね。
チップは、行き先ごとに調べて
チップの習慣は国によってまるで違う。この記事では額を書かない。
渡航先の習慣を、行く前に調べておいてほしい。私の経験を一般化して書けるところではないからだ。
最後のひとこと
- It was delicious. Thank you. … おいしかったです
- Thank you, have a good day. … ありがとう、よい一日を
実用ではないけれど、私はこれを言えるようになってから食事の時間そのものが変わったと思っている。
そして最後にもう一度。島での2年で学んだことだ。言葉が満足に通じなくても、気持ちは通じる。This one, please. でも Delicious! でも、ちゃんと届くよ。
まとめ|レストランの英語で必要なこと
整理しておくよ。
注文の流れは決まっている。人数→席→飲み物→料理→途中の確認→会計。この順を知っておけば、聞き取れなくても次に何が来るか推測できる。
そしてメニューが読めなくても、指させば頼める。I’ll have this one, please. と指を差す。それで注文は成立する。迷ったら What do you recommend? と聞いてしまえばいい。
困ったときは、責めずに確認を頼む形にする。Could you check my order? が言えれば、たいていの場面は動くよ。
ただしアレルギーだけは、英語で伝えるだけにしないでほしい。母語と英語を併記した紙を見せるのが確実だ。ここは気持ちで補ってはいけないところだと思っている。
私は島での2年で、専門の話は通じるのに雑談で困った。レストランはその雑談に近い場所だ。だからこそ型を先に持っておくと、ぐっと楽になるよ。
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